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2007年11月14日 (水)

第25回:文化審議会著作権分科会法制問題小委員会提出パブコメ

 こちらは、私的録音録画小委員会ほど問題はないと思うため、簡単に書いたが、文化審議会・著作権分科会・法制問題小委員会の中間まとめへの意見を提出したので、ここに載せておこう。

1.個人/団体の別:個人
2.氏名:兎園
3.住所:(略)
4.連絡先(電話番号、電子メールアドレスなど):
5.該当ページおよび項目名
(1)「18ページ~、第2節 2 親告罪の範囲の見直しについて」について
(2)「45ページ~、第4節 検索エンジンの法制上の課題について」について
(3)「71ページ~、第6節 いわゆる「間接侵害」に係る課題等について」について

6.御意見
(1)「18ページ~、第2節 2 親告罪の範囲の見直しについて」について
 著作権侵害を非親告罪化することに反対する。
(理由)
 著作権法が、極めて公益性の強い場合を除いて、全て非親告罪とされているのは、中間整理に書かれている通り、「著作権、著作者人格権、出版権、実演家人格権及び著作隣接権という私権であって、その侵害について刑事責任を追及するかどうかは被害者である権利者の判断に委ねることが適当であり、被害者が不問に付することを希望しているときまで国家が主体的に処罰を行うことが不適切であるため」であり、人格権の保護という色彩が、著作権においては極めて強いためである。
 技術の進歩により、著作権者の主体がかえって会社から個人へ移りつつあること、インターネットの普及により、個人の著作が爆発的に増えつつあることを考えると、今後も著作権から人格権の保護という色彩が払拭されることはまずもってあり得ず、著作権のこのような整理が動かされることはあってはならないと考える。
 世界的に見ても類を見ないほど重い罰則との関係もあり、いわゆる著作権侵害罪の非親告罪化は今後も絶対になされるべきではない。

(2)「45ページ~、第4節 検索エンジンの法制上の課題について」について
 検索エンジンに関する権利制限を設けることに賛成する。
(理由)
 このような権利制限は、検索エンジンの公益性、すなわちインターネットにおける情報アクセスの社会的重要性を認める画期的なものである。
 このような権利制限を設けた上で、インターネットにおける様々な著作物の公正な利用形態に対する権利制限について、さらに来年以降も検討がなされることを期待する。

(3)「71ページ~、第6節 いわゆる「間接侵害」に係る課題等について」について
 著作権法に間接侵害の規定を設けることに反対する。
(理由)
 インターネットの登場以降、間接侵害的な著作権侵害について続々と提起された訴訟の判決の中には、侵害主体性等の認定について疑義があるものも多いと考える。
 今後も様々なサービス・機器が現れるであろうことを考えると、一般的な間接侵害規定を設けることは、差止請求の対象を不明確なものとし、いたずらに訴訟の頻発を招くことにつながり、著作物の公正な利用を阻害することになるのみと考えられるため、このような間接侵害の規定を設けることに反対する。
 なお、どうしても法律屋の自己満足として法改正を行いたいということであれば、一般的な間接侵害規定を設けることを必要とする立法事実がないことから、カラオケ等、既に最高裁で判例が確定している業態のみが対象となるように、その規定は極めて限定的なものとなされるべきである。

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